「クリエイティブ思考研修」におけるグループでのアイデア創造
今日は大手商社で、クリエイティブ思考の研修を実施しました。従来、こうした講座であれば、個人がアイデア創造のスキルを学ぶという観点で構成されることが多いと思うのですが、今回、グループでのアイデア創造という視点で再構成しました。
具体的には次のような構成です。
- ハーマンモデルによる思考スタイルチェック
- スキーマとコンテキストによるアイデアの拡散
- チャンス・オペレーションによる想定外のアイデアの創造
- ビジネスインプロビゼーションによるアイデアの共創
- ワールドカフェによるダイバーシティが生み出すアイデア
ビジネスインプロのあとには、このウーリ・アロンのビデオを見ます。どのようにして「Unknown」すなわち未知の領域に行くのか。そのためになぜYes, Andが必要なのかを理解してもらいます。インプロでの勇気と、科学における新しい分野へ飛び込む勇気は、そして新規事業や新商品のアイデアを想像する勇気も同じなのだという指摘をします。
また、その後におこなうワールドカフェとセットにして、このスティーブン・ジョンソンのビデオを見てもらうようにしています。創造性を発揮できる場所としてコーヒーハウスを紹介していますが、ワールドカフェとはまさに、このコーヒーハウス的な空間の再現であると指摘します。
いずれも、アイデアが他者とのかかわりの中から生み出されるのであり、決して一人で悩みながら出すものではないことを強調します。そしてそうした創造的な関係性を結ぶためにも、個人個人のスタンス(スキルではなく)が問われるのだというのが、この講座で気づいてほしいポイントです。