哲学
18世紀、経験論が主張されるようになると、モノそのものがそこに確かに存在しているかどうかも疑問が付されるようになった。デカルト以来、方法的懐疑が徹底されるようになり、確かに渡しの目の前にあるように見えるコーヒーカップでさえも、その存在を疑う…
マルクス・ガブリエルの「新しい実在論」のポイントは、存在というのは常に、意味の場において現象するというところにある。そして、意味の場(Fields of sense)は無数に存在しているが、それを包括するような全体を示す「世界」というものは「存在」しない…
『言語論的転回』がおこり、普遍的真理はない(というニヒリズム)によって、思想の重要性が失われたという指摘。平成を振り返る上でも、日本における思想的な停滞に目を向けることは重要だろう。 ta26.hatenablog.com 日本では思想すること、宗教や道徳、倫…
現代は伝統反転の時代である。革新と呼ばれていた勢力がむしろその教条に囚われる一方、保守は常識(ポリティカル・コレクトネス)を覆そうとするラディカルな勢力に見られるようになった。保守的な革新と革新的な保守というダブルバインドに身動きが取れな…
Facebookで久々に芦田先生からコメントをもらった。この世の中に師匠が三人いて、場の研究所の清水博先生、能の佐野登先生、そして私淑する芦田先生。 以下、芦田先生のコメントです。 「前にも言ったことがありますが、鶴見俊輔が柄谷行人の文庫本の後書き…