地域の範囲を広げる

昨日、銚子に伺って、日本遺産を活用した地域活性化というテーマで講演をしました。そのなかで強調したことの一つが、地域の範囲を広げるということ。銚子をどうやって活性化するかということを考えていると、銚子のことばかり考えてしまい、エゴが優先されて行きます。他の地域はどうでもよい、銚子さえよければ、という取り組みは、結局長続きしません。多くの人を巻き込むには、あまりに自分勝手過ぎるからです。

そうではなく、房総半島全体を盛り上げて行こう、とか、全国の港町を盛り上げて行こう、といったように地域の幅を広げて、そこでの銚子のできることを考えていく方がより生産的に議論ができます。たとえば房総半島を考えた場合、他の地域にないことをしてお客さんを奪うのではなく、房総半島全体の多様化に寄与するように、銚子らしさを出して行こうという議論になります。房総半島の地域がお互いに足を引っ張るのではなく、お互いにプラスになるような活動をしていく。そこで銚子の役割がでてきて、結果、銚子の居場所ができる。

どうように、港町というテーマでいけば、日本のみならず世界中の港町と繋がり、そこで銚子が情報発信できることもみえてくるはずです。自分たちの経済的利益のために銚子を、銚子の自然を使うのではなく、世界の港町のために銚子を活用していく。そうした先に、世界の中の銚子の居場所が見つかってくるのです。

狭い地域での利益を議論するのではなく、広い視野で相互利益を最大化する。Think Global, Act Localの精神です。