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新技術のメリット訴求よりもリスク低減が重要な理由

 とにかく人はリスクを避けたがる。先が読めないことを不安に思うものなのだ。一方、ごく少数の人は、リスクの先の可能性を過大評価する。こういう人が起業家になる。彼らの起業における成功率の見積りは、常に高すぎる。しかし、こうした人は本当に少数だ。イノベーターは2.5%、少し広げてアーリーアダプターを入れても16%程度。

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 このように考えると画期的な新製品が売れない理由が分かるのではないだろうか? 画期的な新製品を購入して実際に使うにはリスクが伴う。そして市場では、リスクを受け容れる顧客(イノベータとアーリーアダプター)がわずか16%しかいないのに対して、リスクを嫌う顧客が84%もいるのだ。

【連載】「バリュープロポジション」から考えるマーケティング戦略論:第4回 新製品は売れない。ではどうするか? (1/2) - ITmedia マーケティング

 商品のコピーを書くときにも、メリットの訴求だけでなく、常にリスクを減らすことを意識する。「キャンセル可能です」「配送料はかかりません」「サイズが違えば交換可能です」「満足保証」……。すべて、リスクを嫌うマジョリティを動かすためのアプローチだ。

行動に対するリスクがなくなれば、「行動しない理由」がなくなる。そうして初めて、マジョリティが動き始める。

起業家は、自分たちがイノベーターであるがゆえに、こうしたリスクの影響を過小評価しがちであり、もっともつまづきやすいポイントの一つになっている。