LIFEHACK STREET 小山龍介ブログ

小山龍介公式ブログ

ビジネスモデル構築に必要な三つの視点

 製品にとどまらず、ビジネスモデル自体にイノベーションを起こしていくためには、その事業全体を見渡す、いわばトップマネジメントの視点が必要になります。

 トップマネジメントは、販売やマーケティングを考えるのと同時に、製造の状況も把握しなければなりません。そして、それらにかかるコストと収益のバランスを考えることになります。そうしなければ、事業全体のビジネスモデルを理解、把握できないのです。

 しかしそれだけでは不十分です。ミドルマネジメントのような現場の把握も必要です。いったいどのような製造が行われているのか、サービス提供の現場ではどのような接客が行われているのか、イメージできなければビジネスモデル構築はできないでしょう。

 つまり、別の言い方をすれば、ミドルマネジメント的な部分最適の発想でもだめであり、また現場を把握しきれていないトップマネジメント的な関わり方でもだめなのです。ミドルマネジメントはどうしても、製造部門であれば製造のこと、営業部門であれば販売のことだけを考えがちです。これではビジネスモデルという全体像を描くことはできません。また、現場を知らないで構築されたビジネスモデルも絵に描いた餅に終わるでしょう。

 そしてさらにその上で、使う側の気持ちを深く理解する顧客視点が欠かせません。ビジネスモデルを構築しようとする人は、それが顧客の抱えている課題を解決するものであり、その対価を支払ってもらえるものだということが理解できなければならないのです。

 つまり、ビジネスモデル構築には、トップマネジメントのように事業全体を見渡す視点と、ミドルマネジメントのような現場の認識、そして商品、サービスに対する顧客視点での理解という三つの異なる視点が必要となってくる。この三つの視点の交点に、ビジネスモデルが成立するのです。

 逆に言えば、ビジネスモデル構築は、こうした三つの視点の違いを認識する絶好の機会なのだと言えるでしょう。

f:id:ryu2net:20140119112252p:plain