LIFEHACK STREET 小山龍介ブログ

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優れた答えではなく、優れた問いを持つ

情報収集のライフハックで盲点なのが、情報をたくさん浴びればいいわけではないということ。むしろ、受け取り手がどれだけ豊かな意味を見いだせるかの方が重要なのです。そのために情報を認知するためのスキーマを拡張しておくことが、欠かせません。せっかく情報を受け取っても、認識ができなければ意味がないからです。つまり、情報の受け取り手の質が問題なのです。(考えてみれば当たり前ですが。)

その受け取り手の質を決めるのが、その人の抱えている問いです。問いの質によって、受け取る情報の質が決まる。

たとえば、「近くのコンビニはどこだろう」という問いには、スマホの地図を使ってすぐに答えられるでしょう。こうしたすぐに答えの出る問いばかりを発していると、すぐに出せるような情報しかやってきません。

では、「人が大勢歩いているのに、この近くにはなぜコンビニがないんだろうか」という問いはどうでしょうか。これはすこし複雑になります。人がいるところには必ずと言っていいほどコンビニがあります。にもかかわらず、その場所にはコンビニがない。地代家賃などの経済的理由なのか、コンビニが出店できなかった歴史的経緯があるのか、それとも人通り以外の出店の条件(物流網の整備など)を満たしていないのか。即座には答えが出てこないでしょう。

さらに、「Amazonなどの即日配送、即時配送が可能になったときに、ここにどのようなコンビニをつくればいいのだろうか」と問うとどうでしょうか。未来の変化に対する不確実性が入ってきて、答えはひとつに定まりません。Amazon Goのような無人コンビニが答えかもしれませんし、宅配拠点をつくったほうがよいのかもしれません。イートイン中心の店舗がいいのかもしれませんし、ランドリーやジムなど併設のサービス拠点にする方法もあるでしょう。

そしてもっと広い視野で、「携帯電話網を神経系に、コンビニによる物流を血管網に例えたとき、神経系であれば刺激を伝える交感神経だけでなく、リラックスさせてくれる副交感神経が必要だろう。コンビニは栄養や酸素を届ける動脈だけでなく、静脈の整備が必要ではないだろうか」などの地球のエコシステム全体を捉える視点もでてくるかもしれません。

より深い答えを求めようとするのであれば、自分の中の問いを深める。遠回りのようで、これこそ王道なのです。

 

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