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ビジネスインプロヴィゼーションの導入プログラム その1

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2日以上の日程をもらえるワークショッププログラムであれば、かならずインプロヴィゼーションのワークを入れるようにしています。少し時間は取りますが、アイスブレークになるだけでなく、どうやればグループでのアイデア発想がスムーズに行くのか、その原理原則が体験的に理解できるからです。

 

僕のプログラムでは、以下の段取りでインプロを導入しています。(そのうち時間があれば動画も撮影して紹介したいところですが、まずは言葉で……。)

 

1) エイトカウント

手足をぶらぶらと振る、ウォーミングアップのワークです。左手、右足、右手、左足というふうに左右上下交互に振っていきます。最初は8回、そこから7回、6回と減らしていき、最後は1回ずつ振って終わりです。カウントもみんなで声をだして行うことが重要です。座学で硬くなっている体をほぐします。

2) わたし・あなた

輪になって、見えないボールの受け渡しをするワークです。相手にボールを渡すときには「あなた!」と言い、受け取る人は「わたし!」と言って受け取ります。相手にちゃんと伝わったのか、やりとりの確実性を高めるためのワークです。

これをしないと、ボソボソとつぶやいて相手が聞き取ったのか知らんぷり、ということが起こりますし、聞こえてるのにノーリアクションみたいな冷めたやりが起こってしまいます。

一回目はその場で立ったまま、場所は移動せずに行います。二回目はボールを渡した相手の場所へ移動して、次々と場所を入れ替わっていくようにします。

お互いの名前を覚える必要がある場合は「あなた・わたし」ではなく、「鈴木さん」「鈴木」というように、渡す相手の名前、受け取った自分の名前を言うようにするとよいでしょう。

3) 連想ゲーム

続いて行うワークは連想ゲームです。ここからちょっとインプロっぽくなっていきます。前の人が言った言葉から連想するものを言うだけのルールですが、2回手拍子する間に即座に答える即興性を重視します。参加者が輪になって、連続して連想を回していきます。

一度目は多くの人が詰まってしまいます。そこで「どうやったら詰まらずにできるか」という振り返りを行います。以下の3点を指摘します。

  1. 準備しない=準備して想定外をつくらない
  2. イメージを広げる=概念で連想しない
  3. 思いついた連想をジャッジしない

事前に答えを準備すると、その準備したものに囚われてしまい、想定外の連想に展開した場合に答えに窮してしまいます。想定したことで想定外を作ってしまうのです。「チョコレート」→「ケーキ」とくれば、誰もがスイーツ的な連想で準備をしたくなりますが、そこから「日本経済」と言われたらビックリしてしまうはずです。「ケーキ」→「景気」という同音異義語の展開もよく起こり、そうした場合でも柔軟に対処できる即興力が求められます。

準備しないでも即座に対処する方法が、イメージで広げるというアプローチです。「ケーキ」という概念で受け取ってしまうと、「チーズケーキ」などのカテゴリー内での展開などに入りやすい。これは連想しているというより列挙するだけだと言えます。「白」にたいして「黒」など反対の言葉を言うというようなこともそうです。

イメージで広げると、「ケーキ」に対して、「お友達と誕生日をお祝いしていて、まさにろうそくの火を消す瞬間」などのイメージが広がり、「ろうそくを消したあとの暗やみ」なんていう連想も出てきます。

そうしてでてきた連想はジャッジせず、そのまま出すようにします。ジャッジメントがはいると、そこで一瞬遅れを取ります。即興においては、それが命取りになってしまいます。

 

と、ここでちょっと時間が来たので、続きは後ほど……。

その2に続く……。


ビジネスインプロヴィゼーションの導入プログラム その2 - LIFEHACK STREET 小山龍介ブログ