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集合知の核心に触れるYes, Andゲーム

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今日は前回、前々回からの続きです。インプロゲームの本丸でもあるYes, Andゲーム


ビジネスインプロヴィゼーションの導入プログラム その1 - LIFEHACK STREET 小山龍介ブログ


ビジネスインプロヴィゼーションの導入プログラム その2 - LIFEHACK STREET 小山龍介ブログ

 

これまでイメージを広げるワークや、豊かな相互関係を構築するワークを行ってきました。そのうえで、いよいよその関係性の中からアイデアを生み出すワークを行います。それがYes, Andゲームです。

5) Yes, Andゲーム

 Yes, Andゲームとは、メンバーがそれぞれひとつずつアイデアを出しあいながら、お題で出されたものを作っていくゲームです。相手から出たアイデアをまずYesで受け入れて、そこから自分のアイデアをAndで加えて展開することから、Yes, Andゲームと呼ばれています。

たとえば「理想の別荘」というお題を出されたら、最初の人が「敷地が東京ドーム1個分あります」というようなアイデアを出します。次の人はそのアイデアをYesで受け入れ、「その広い敷地に、広大な池があります」とさらにアイデアをAndで加えます。

そうしてアイデアを積み上げていくと、最後にはメンバーが想定もしていなかったような別荘ができあがる。そんなゲームです。

このYes, Andゲーム、うまくやるためにはいくつかのコツが必要です。その一つに、「積み上げ型のYes, And」というものがあります。

Yes, Andをしていくときに、でてきたアイデアをYesで受け入れているつもりになっていても、油断をすると受け流してしまっているケースがあります。たとえばさきほどの「東京ドーム1個分の敷地」というアイデアに対して、「お風呂がジャグジーになっています」と応対したとします。大きな敷地というアイデアに対して、確かにNoと否定はしていませんが、まったく関係ないジャグジーへとAndしたため、アイデアが積み重なっていきません。

アイデアをほんとうの意味でYes, Andしていくためには、相手のアイデアがあるからこそ生まれる要素をAndすることが大切です。東京ドーム1個分の敷地」があるからこそ、「陸上のトラックを設置して、いつでも本格的なランニングができる」のようなアイデアをAndすることが重要なのです。

こうしていくと、メンバーが当初想定していなかったようなアイデアに到達します。

例えばこんなかんじです。

 

東京ドーム1個分の敷地

・敷地を活かして陸上のトラックを設置して、いつでも本格的なランニングができる

・ランニングできるので短期間にダイエットできる

・ダイエットで美しくなれる

・エステなどの美容の総合サービスが受けられる

・運動とエステで、1週間で格段に美しくなれる美容別荘

 

東京ドームから美容別荘というアイデアへと展開していく。この想定外の流れが、このYes, Andの威力です。これは、一人で考えているときには決して生まれない想定外です。

このように、一人では思いつかない想定外のアイデアを引き出せる点が、集合知のメリットなのです。そして、そうしたアイデアへたどり着くには、積み上げ型のYes, Andが欠かせないのです。

続く……。