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人間のサブジェクティヴィティー

名古屋商科大学の岩澤先生におすすめされた読み始めた『遊ぶヴィゴツキー』(ロイス・ホルツマン著)が面白い。

物理学が物質を、天文学が星々を研究するようにして、心理学は人間を研究することになった。こうしてきわめて容易に、心理学は人間であることのうち、もっとも魅惑的で重要なこと―人間のサブジェクティヴィティー(主体性、主観性:歴史性、社会性、意識と自己反省意識)―を、このような質を持たない対象のために考案された方法を適用するために放棄したのである。

ここでいう人間のサブジェクティヴィティーとは、客観に対する主観という二元論で捉えるものではない。意味生成活動の主体としての人間である。二元論を乗り越えるためにヴィゴツキーは、科学的探求の方法そのものを追求することになる。彼にとって、探求こそが人間独自の心理活動であり、それを研究するということは、とりもなおさず探求の方法論を研究することでもあった。

ちょっと読み進めてみます。

遊ぶヴィゴツキー: 生成の心理学へ

遊ぶヴィゴツキー: 生成の心理学へ