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メディアとしての〈場所〉をつくることが地域浮揚の鍵

小山薫堂さんが下鴨茶寮の経営を引き継いで改革を進めているという話が、「ゲーテ」に掲載されていた。

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「改革とはいいますが、時代になじませるという感じです。160年近く培ってきた料亭としての本質は、大きく変えてはいけない。でも変わる部分がなければ続けていけません。僕に任せることは、女将にとっても勇気のいることだったはず」

 だから、斬新な料理や室礼(しつらい)で周囲を驚かせるのではなく、これまでとこれからを“和える”改革を目指したのだ。従業員間の風通しをよくして、結束を固めることもそのひとつ。そのうえで、外のものを取り入れ、吸収することが大切だと考えた。

http://goethe.nikkei.co.jp/human/131114/01.html

 

守りながら変えていく。日本文化に深く根付く守破離の発想だと思う。型を守りながら、そこにない新しいものを取り入れ、新しい型へと統合していく。

その施策が、中華料理の重鎮・脇屋友詞さんを招いての和と中華のコラボレーションディナー「あえるのよる」であり、国内外の著名人を招くイベント「下鴨文化茶論(サロン)」だった。

そこにあるのは、小山薫堂さんの次のような考えだった。

「これからの時代は、“場所”がメディアになる」と小山薫堂さんは言う。(中略)
 「六本木ヒルズだけじゃなくて、高感度な人たちが“面白い”“何かある”と感じる場所なら、それはどこも同じ。今なら、ツイッターやフェイスブックなどのSNSを介して、より新鮮で豊富な情報をどこからでも発信できる。つまりメディアの中心は、個々が発信できる場所にあると思ったんです」

http://goethe.nikkei.co.jp/human/131114/

 従来、場所は大きく広がるようなメディアにはなりえなかった。場所という物理的制約があったためだ。しかし今では、さまざまなソーシャルメディアが情報を拡散していく。場所というメディアが起点となり、そこから情報が広がっていく。

これから地方の時代がくるとしたら、こうしたメディアとしての場所という考え方が欠かせないだろう。

 

たまたまブルームコンセプトでも、石巻でのカフェプロジェクト、いわきでの呉服屋さんのプロジェクトが進んでいる。魅力的なメディアをつくり、多くの人に集まってもらえるようにしたいと思っている。