LIFEHACK STREET 小山龍介ブログ

小山龍介公式ブログ

歌舞伎町のライブバーでミュージシャン撮影

100人チャレンジの19人目は、Poly & Moryのギタリストの宮崎遊さんを撮影。存在感抜群のギターを演奏する宮崎さんなので、これで写真がだめだったら、それこそ120%カメラマンの責任。

polymory.com

場所は宮崎さんお気に入りのバー。ギター、ベース、ドラムが置かれていて、セッションまでできる。
bar-alive.com

 

今回から、すこしだけ撮影のポイントを備忘録的に書いておこうと思う。

 

この場所にいる宮崎さんからイメージするストーリーを一緒に考える。最初は、「誰かを待っているような」という感じからスタート。それも、あまりウェルカムではない人。緊張感がある感じで待っている。

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いよいよその人がやってくるんだけど、笑顔でむかえるというよりも、やっぱり緊張が走っている。この話をしているなかで、「どうやら、ギターの腕前を確認しにきた人で、自分をジャッジしようとしている」というストーリーが思い浮かぶ。

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その人を前に演奏を始める。

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まったくみえないけど、右手前に人に座ってもらっての撮影。写真には見えてなくても、宮崎さんには影響を与えるこうした状況設定は、重要だと思う。

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背後から光をあて、演奏に没頭する雰囲気を出す。ちなみに、今回の撮影ではカラーフィルターによるストロボ撮影を多用。歌舞伎町のあやしい雰囲気を出している。

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チェックをしにきたプロデューサー?が帰ったあと、一人放心状態でカウンターに座る。環境光を生かすために、ライトは右からモデリングライト一本。ストロボはたいていない。

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この秘密のオーディションは手応え十分で、おそらく契約に結びつくだろう。親しい女性がお祝いにバーにきた、という設定。ここも特別出演いただいている。

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今回の撮影は、この講座で学んだことの実践。カラーフィルターで照明に色を付け、雰囲気を出している。

profoto.com

 

てんしば(天王寺公園)にてサラリーマンフォト

最近、きれいに整備されたてんしばで、サラリーマンふたりのセッションフォト。名刺交換から始まり、さまざまなネゴシエーション、調整のすえ、合意に至るという物語を演じてもらった。BMIAの認定コンサルタントである田中さん、井上さんの迫真の演技は必見。

ポートレート100人チャレンジ、17人目。

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小野小町ゆかりの随心院でカップルフォト

小野小町ゆかりのお寺・随心院。小野小町の美貌を聞きつけた貴族たちが、なんとか結婚を申し込もうと日参した物語と重ね合わせるように、出会いからお付き合いするまでの物語を写真で表現してみた。

モデルとなった三輪さん(女性のほう)は、大学院修士のときの同級生。怪談の朗読に取り組んでいる方。2年間おせわになりました!

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芦田宏直「シラバスとは何か」は、「考える」ための教育である

芦田先生のブログの記事「シラバスとは何か」は、学校関係者でなくとも必読の内容だ。

www.ashida.info

この記事のポイントをひとことで言えば、概念の「時間化」である。

今仕事をして、生きている〈私〉は、さまざまな歴史を背負っている。仕事という概念だって、歴史的概念である。江戸と令和はもちろん、平成と令和だってその概念は違う。働き方改革は、仕事概念に今まさに大きな変化をもたらそうとしている。地層のように積み重なった一番上の、目に見える層を指して、私たちは普段の会話の中で簡単に「仕事」とか「働く」と言っているが、それは今この瞬間だけに通用している、刹那の概念である。

コマシラバスは、シラバスを時間で割る、いわばシラバスの地層化である。ある概念を獲得するのに、最新の概念を教えたって身につかない。最新概念の前提となる過去の概念を、互いに関連付けて再構成し、それを90分という時間で割っていく。その地層の深さがあってはじめて、概念が自分のものとなる。

学校という装置は、そうした地層と向き合うための時間を許してくれる。インターネットが普及した現代において、この時間はさらに貴重なものになっている。ネットでググればすぐに「最新の」情報に触れることができる。その効率性と、コマシラバスの重層性は、対照的である。ネットで1分で到達できる概念に、15コマを費やす意味を理解するかどうかが、この芦田のシラバス論に共感するかどうかの分かれ道だろう。

アクティブラーニング、MBAなどで行われているケースディスカッションは、こうした時間的背景を持たない、その瞬間だけの概念処理で終わることが多い。それは、こうした概念がコミュニケーション手段に堕しているからだ。しかし、私達がさまざまに操作している概念とは、本質的に思考の手段であり、思考の成果である。1分で獲得した概念は、表層的なコミュニケーションには使えるだろうが、思考には耐えない。(ペラペラ意味のないことを喋り続けるバカが生まれるだけである。)15コマの地層を積み重ねていくことによって初めて、私達はそこに新しい地層、今までにない地層を積み重ねる地点にたどり着くことができるのである。

さて、本間正人の「最新学習歴」への批判も、これに関連するものだろう。人は学歴で評価されるべきではなく、最新に何を学んだかで判断すべきだという「最新学習歴」のコンセプトは、本質的にこうしたコマシラバスという地層を考慮しない。(ただ、社会人はもはや、こうした地層を積み重ねる地道な時間も空間も得難いので、「最新学習歴」にはけっこう慰められて、それなりに救われる。)

この流れで話を続けてみると、このシラバス論は、これからまさに大学で学ぼうとする学生たちにとっては福音であると同時に、すでにこうした時間を無為に過ごしてしまった、地層に向き合うことのできなかった社会人にとっては、とても歯がゆいものになる。(自分自身も含め)

ビジネススクールで社会人学生に教えるときに、この手の授業を(私が)やったら最低評価を受けるだろう(そうではないという芦田先生からの反論は想定ずみなので、「私が」とつけている)。ケースディスカッションをするときにいつも感じるのは、どのような知的地層を積み重ねてきているかというのは、各個人の前提条件として、不問に付すしかないということ(実務として)。(もうすこし丁寧に書くと、学生の地層の厚みを揃えるような準備作業はできないということ。)なので、「学生の多様性により、授業が豊かになる」という言い方で、その地層の厚みの違いも含め、納得してもらうことになる。実際に「世間」とはそういう多様性にあふれているわけで、ビジネススクールで学ぶ多様性への対応はそれなりに実践的である。(ビジネススクールで教える立場として、これくらいは主張させてほしい。)

ただ繰り返しになるが、本当に「考える」ということ、新しいものを「生み出す」ということでいえば、地層的学びが欠かせないと思う。

結論としては、こんな積分的なシラバス論を書きながら、一方でそうした歴史性が消去される微分的ツイッター論を喜々として書く芦田先生はおかしい。

西郷山公園にて力強い女性ポートレート撮影

西郷山公園は、まさに西郷隆盛、従道ゆかりの公園。今でも鹿児島からの植樹があるそうで、往時の庭園としての面影は失われてしまったものの、不思議なエネルギーがあるところ。

海面の高かった頃には、この辺りまで海岸線が迫っていたはずで、近くに古墳時代の猿楽塚古墳があるように、古くからの「パワースポット」でもあった場所。

ポートレート100人チャレンジの15人目の後藤美緒さんは、聞いてみるとおじいさんが鹿児島の方ということで、その縁も重ね合わせながら撮影した。

公園を降りたところ、しゃがみ込んだところから、頂上で解放されるまでを表現してみた。

普段の後藤さんのイメージとは全然違う感じで撮れたと思う。

 

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