LIFEHACK STREET 小山龍介ブログ

小山龍介公式ブログ

同じ頂を目指す ー王地山焼の挑戦

f:id:ryu2net:20180306083959j:image

JAPAN BRAND FESTIVAL(JAPAN BRAND FESTIVAL)でモデレーターを務めた。登壇者は丹波焼の市野秀之さん(雅峰窯 市野秀之 | 新しい丹波焼【TanbaStyle】)、王地山焼の竹内保史さん、その王地山焼を現代的な解釈でテーブルウェアとして展開するTRUNK DESIGNの堀内康広(トランクデザイン | 神戸・垂水のデザインスタジオ&ストア 企画・デザイン・印刷・活版印刷・暮らしを豊かにする兵庫の手仕事雑貨のお店)のお三方のお話を伺いました。

そのなかで、今回は王地山焼について紹介したい。堀内さんの取り組みに対して、王地山焼の陶芸家である竹内さんは、若干距離を取っている。三十年前に復活した王地山焼の復興を担う竹内さんにとって、堀内さんの展開は、時期尚早にも映るのかもしれない。

f:id:ryu2net:20180306085048j:image

堀内さんに、なぜ王地山焼なのか、王地山焼のほかの焼き物の違いは何かと伺ったら、その繊細さにあるという。竹内さんなどの職人さんとのやり取りの中でも、その繊細さがないからと却下される商品もあるのだという。たしかに、王地山焼は独特の緊張感をまとっており、すこし背筋が伸びる感じがする。

その流れで、王地山焼の復興に取り組む竹内さんに「王地山焼らしさとは?」と伺ったら、やはりその繊細さだという。竹内さんの作品の特徴である、コンパスで下書きして描かれる正確な鎬(しのぎ)は、やはり繊細な細いラインを描き出す。

 f:id:ryu2net:20180306090110j:image

竹内さんも堀内さんも、おなじ王地山焼というルーツから出発し、繊細さという頂を目指している。違うルートではあるものの、同じ志を持つもの同士、実は共感しあえる部分も多いのではないかと感じた。