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Takeaways-Driven Case Writingを支える個人の問題意識

昨日はFD会(Fuculty Development)があり、ハーバードビジネススクールのケースライティング研修を受けられた先生からの報告があった。

 名古屋商科大学ビジネススクールでは、卒業の要件としてケースライティングがある。ある企業を選んで、その企業についてのケースを書き上げる。僕もゼミをもっって、ケースライティングの指導を行なっている。

そのケースライティングで難しいのが、ケースはあくまで学生の学びのためにあるもの、という視点である。ケースの対象企業は、自分の勤務している企業を選ぶことが多いのだが、ついつい自社を知ってもらいたいという思いだけで書き上げてしまい、肝心の学びが設計されていないことが多いのだ。学生の学び(Taskaways)を中心にライティングすべきなのである。

そのTakeawayを決める重要な要素が、ケースクエスチョンである。賛否両論わかれるような問い。ケースライティングでは、答えの質ではなく、問いの質が問われているのである。そしてその問いの質は、ケースライターの問題意識の深さに関わっているのである。

答えを出すスキルは、さまざまなフレームワークを始め、教えることはできる。しかしこの問題意識の深さは、それほど簡単には深まらない。そしてそれこそが、AIに侵食されない領域なのかもしれない。

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