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オペレーションに陥っては、イノベーションは生まれない

イノベーションを起こすためには、一言でいえば、経営者意識がなくてはなりません。その点で、「サラリーマン」的な人がイノベーションを起こすことは、まずないと言ってもいい。サラリーマン的な人というのは、ここでは、上から言われたことを効率よく進めていく人という意味で使っています。比較すると、下の図のようになるでしょう。 

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トップマネジメントは会社全体のことを考え、全体最適を目指します。そのためには、ある部門を犠牲にすることもやむを得ないかもしれません。一方、ミドルマネジメントは、自分の部門の成果だけが評価の対象であり、そのため部分最適で満足してしまいます。

また、トップマネジメントは「めったに起こらないが、一度起こるとたいへんなインパクトがある」ような不確実性を取り扱います。普段の仕事では想定外とされているようなことです。一方、ミドルマネジメントは、測定可能で再現性のあるリスクだけを見ています。想定の範囲内でのできごとで、これはオペレーション業務と呼ぶことができるでしょう。

オペレーションにおいては、イノベーションで起こるようなできごとは想定外として無視されてしまいます。これがイノベーションのジレンマです。オペレーションが優れた企業は、その優れたオペレーションゆえにイノベーションを見逃してしまうのです。

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イノベーションにつながる不確実性を扱う思考、これがアート思考と呼ばれるものです。このアート思考については、また改めて紹介したいと思います。