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IT系メディアから見放されるmixiに、イノベーションは再び起こるのか

リーンスタートアップにも「顧客との関係性」が重要であるというエントリーを書いたけれど、もっと言えば、イノベーションを起こすにもそれが欠かせない。Appleのイノベーションには、やはり熱心なファンの存在が欠かせなかったし、SONYだってそうだった。より正確に言えば、「継続的なイノベーション」には顧客との信頼関係がなくてはならないと思う。

その意味で、先日のmixiの決算会見は示唆深い。

企業の決算会見では、会見後も登壇者が会場に残って記者の質問を受け付ける「囲み取材」が行われることが一般的だ。だが、今回の会見ではこの囲み取材が行われず、朝倉社長と荻野CFOが記者からの質問を無視する形で会見場を後にした。各社は相次いで、この対応を批判している。

ミクシィ社長、IT系メディアに批判される 決算会見で「SNS企業が『つながり』絶った」 (J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース

リストラを目的とした「追い出し部屋」の存在が指摘されているmixiだが、メディア対応も非常にまずいことになっていて、かなり残念な雰囲気を醸し出している。個人的には、こういうときこそしっかり向きあうべきじゃないかと思う。

難しい局面になれば、すべてが丸く収まるようなアプローチはないわけで、そこはちゃんと話せば分かることもあるし、そうやって危機に向き合う姿勢が人の心を動かすことだってある。(まあ、外野だから簡単に言えるんだけど。)

僕としては、こんな状態になってしまったmixiが、その業績よりも何よりも、起死回生のイノベーションを起こせるのかどうかに興味がある。本当にユーザーに向き合って、ユーザーとの信頼関係を構築しなおして、イノベーションを生み出せるのだろうか。

個人的な意見としては、今のスタンスでは難しいように思う。もちろんスタンスの問題だけではないけれど、イノベーションを生んでいくために不可欠という意味で、どこかでスタンスを変えていく必要があるだろう。