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きれいにするほど散らかる「整理のパラドックス」

次回作の『片づけHACKS!』、ようやく脱稿しました! 残るはゲラの修正作業です。11月中に出るかな?!

 

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きれいにするほど散らかる「整理のパラドックス」

 山積みになった仕事を片づけるためにも、まずは散らかった部屋(僕の部屋です)を片づけてやろうと考えたのですが、しかしこれが一筋縄ではいかない。実は、ていねいに収納すればするほど、散らかった状態からの復帰が難しくなるのです。

 たとえば、「この文具はここ」「この本はここ」といったように厳密に場所を決めれば決めるほど、散らかったあとの現状復帰がたいへんになってしまいました。がんばってきれいな状態を作れば作るほど、整理の手間が増えてしまう。整理するためのハードルが高くなっていくのです。

 きれいにすればするほど、散らかるようになる。これはまさに整理のパラドックスです。几帳面な人ほどこのパラドックスにはまって、ついつい部屋を散らかしたままにしてしまう。まじめな人ほどまじめにやろうとしすぎて、結果的にうまく行かなくなるのです。

 こうしたパラドックスは世の中にさまざまあります。仕事を丁寧に仕上げようとすればするほど時間がかかり、結果的に納期に間に合わなくなってしまったり、いい結果を出そうと気負えば気負うほど失敗しやすくなったりすることは、みなさんにも経験があるかと思います。真面目にやろうとすればするほど、結果が出なくなってしまうのです。

 こうしたパラドックスを避けるには、整理に対して適度に不真面目になる必要があります。不真面目とはつまり、「きれい」の基準を下げること。完璧に整理されている状態を基準とするのではなく、多少散らかっていてもきれいにみえて、生活や仕事をする上でも問題ない状態を基準として、ゆるやかな整理のルールをつくるのです。