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新規事業の出発点となるイノベーションアサインメントの設定

オランダのイノベーションコンサルタントのハイスが日本にやってきて講演をしたのは、もう一ヶ月前のこと。彼から学んだことのひとつに、イノベーションアサインメントがある。

 

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  • 作者: ハイス・ファン・ウルフェン,小山龍介,山口博志,上原哲郎,田川欣哉,高崎拓哉
  • 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
  • 発売日: 2015/02/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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新規事業のスタートは、えてして「なにか新しいことをやれ」的なトップダウンの話で始まることが多い。その「新しいこと」がなんであるかがわからないまま、新規事業提案制度がスタートして、たくさんの応募を受け付け、そして審査すると、すべて落選。トップからは「こういうものを求めていたわけじゃない」と言われるパターン。

これは、「新しいこと」についての合意ができていないから。プロジェクトがスタートする時点で「なにを求めているのか」をきちっと共通のイメージを持っておく必要があります。そのために作成するのがイノベーションアサインメントです。

このアサインメントは、対象とする市場であったり、なぜイノベーションが必要なのかという理由だったりと、さまざまな要素が入ってきます。

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日本ではこうしたアサインメントが具体的にトップから降りてくることはまれです。そのため、プロジェクトの初日にはまず、参加メンバーでこのアサインメントを作成し、その後、プロジェクトオーナーであるトップに承認を取るというプロセスを踏んでいきます。特に事業規模のイメージとその実現時期は、必ずトップと握っておく必要があります。

当たり前のように思えるかもしれませんが、これをやらずに進むプロジェクトは非常に多いです。そしてあとから取り返しのつかない問題になっていくのです。