LIFEHACK STREET 小山龍介ブログ

小山龍介公式ブログ

顧客と一緒に作ることで、変化そのものが魅力になる

僕は震災以降、石巻市に復興支援で月にだいたい1回程度行っていて、今はNPOの名刺を持って活動していたりもしています。

石巻市なんかも言ってみれば本当に田舎ですよね。仙台市と双璧だったんですけれど、今はもう仙台市は大きく発展して、石巻市は置いていかれてしまったということがあるんです。中心市街地はシャッター商店街のような状態になってきている。

その中でも、みなさんがもし石巻に行かれることがあればぜひ寄ってもらいたい場所があります。「はまぐり堂」というカフェです。石巻から車で30分くらい。牡鹿半島にある、「はまぐり浜」という小さな浜辺にあるお店です。

はまぐり堂 http://hamagurihama.com/cafe/

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カフェ以外、まわりにはほとんど何もないのですが、休日になると100人くらいが訪れる。平日でも何十人かは来ます。

そのカフェは、どんな場所かと言うと、復興支援で浜辺の掃除などのボランティアを受け入れているんです。こないだも行ったら「昨日は埼玉の高校から70人くらい高校生が来ました」なんて言っててね。

そういう場所ってあるんですよ。そこはいろんな人が手を加えてできた場所なんですが、すごく魅力的な場所なんです。先週、バンドのメンバーを連れていきましたが「もうずっとここにいてもいい」って口々に言ったくらい。それくらい、いい場所なんです。

浜辺の風景以外は何にもないところです。なぜそうなったか、というプロセスをひも解いていくと、結果的にやっぱりまず人のかかわりによって姿が変わっていく。「動詞」ということです。

先々月行ったけれど、今回行くと、またちょっと違っているわけです。しかもその変化にはボランティアの人たちが関わっている。「また来年変わりますよ」「宿泊施設ができます」って言われると僕たちも「じゃあまた来ます」って。

そうやって変化していくんですが、重要なのは「はまぐり堂」のご主人がそれらを拒否せず、すべて受け入れるということですよね。

多くの人たちの手が加えられて形が変わっていくから、みんなの思いがつまっている。「サービスの形も変わっても、また行ってみたい」という空間ができあがっていく。

地方のビジネスが生き残っていくには、ビジネスモデルの関係でいうと「顧客との関係」の中に顧客との共創、「一緒に作る」ということがないとダメだと思うんです。

東京は、まだ「一方的に提供して、対価をもらう」という形のビジネスが多いですよね。しかし地方は、スタートアップもそうですが「お客さんとの共創関係」のほうが大事です。共創関係から生まれたものがリソースになっていくということが重要です。

イベントは(開催するだけでは、リソースがたまらずに)消えていってしまう。でも、そこから生まれていく「ドラマ」みたいなものは継続しますよね。

 

全文はこちらから→小山龍介の『ライフハック・ストリート』 | The Book Project 夜間飛行