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躊躇なく身を投じる勇気

 

阪神淡路大震災の当日、英語の期末テストがあるということで、けっこう夜遅くまで勉強していた。大きな揺れに「東南海地震?!」と思いすぐにテレビをつけたら、神戸が震源ということはもちろん、大きな震度も表示されなかったので、もう一度寝たのを覚えている。

改めて目覚めてテレビをつけて、現実のものとは思えないような風景にびっくりした。英語のテストはそのまま実施された。そのころの僕はぼんやりしていて、同じクラスの神戸在住の友人が出席していないことまで気が回っていなかった。

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呉地方隊:呉地方隊について【災害派遣】より

 

そのぼんやりはその後も続き、大阪出身の友人が「これはたいへんだから、なにか手伝いに行こう」とさそってくれたのに、「素人が行ってもしょうがないだろう」と何もしなかった。そのぼんやりとした頭が目覚めるのは、ずいぶんあとになってからだった。何年もあとになって、何かできたはずなのにという後悔の念が起こってきた。

東日本大震災ではその後悔もあって、すぐにいろんな行動を起こした。起こしてみて分かることがたくさんあった。行動したからといって後悔がないかといえばそうではなく、行動したからこその新たな後悔もある。

震災は閉じた扉が強引にこじ開けられる事態である。神戸という戸も、開かれたときに飛び込む勇気が自分に欲しかった。救いを求められたときに躊躇なく身を投じられる自分になることが、僕にとっての究極の悟りだと思っている。