2019年の個人的ヒットのガジェットベスト5
最近、あまり買うことないんですけどね。ガジェット。今あるもので満足するという感じ。
1. α6600
これすごいですよ。α7系をずっと使っていて、もちろん6000系ももっていたんですが、いまいち使う気になれなかった。それが、これはまったく問題ない。なんなら、今はこればっかり持ち歩いてる。
ひとつはバッテリーですね。2日くらいなら充電まったくいらないし、安心感からどんどん撮影できる。それから、6500と比べて瞳AF関連がしっかりしたところ。ただα7R4に比べると、弱いかな。α7R4を使うとしたら、AFがベターな感じがするところだと思う。
2. シグマのContemporaryシリーズの単焦点レンズ
α6600が常用になったもう一つの理由が、単焦点の明るいレンズがSIGMAで出たこと。あ、出たことっていうか、これはすでに2016年にでてるんだけど、6600に合わせて買ったら「これで十分!」ってなったという。これが3万円前後で買えるって、すごい。F1.4なので、フルサイズよりはボケにくいAPS-Cでも立派にボケます。
SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary C016 | Sony Eマウント | APS-C/Super35 ミラーレス専用
- 発売日: 2016/03/18
- メディア: エレクトロニクス
3. AirPods Pro
いやー、音質はともかく、長時間つけても痛くならないつけ心地とノイズキャンセリングの効果で、これは手放せなくなった。すごい。いきなりこの完成度でノイキャン付きを出してくるAppleのすごさを感じました。SONYの出番がまったくなくなった。出張の移動中は音楽もかけずにつけっぱなしです。
4. iPhone11 Pro Max
これは、バッテリーの持ちが格段に良くなって、充電不要になったことが一番。その次に広角レンズ。正しい進化を遂げてると思う。もう(随分前から)イノベーションとは呼べないけど。AR/VR系の進化まで、待つしかないと思う。
5. Akerun
これもすでに世の中に登場して時間が立ってるけど、オフィスの引っ越しに伴ってAkerunを導入したら、すっごく便利だった。鍵はいろいろ発行できるし、入退室管理もできる。オフィスが、いろいろな人に活用してもらえるセミパブリックな空間に変わった感じがする。
シェアリングの時代、鍵のありかたも変わるなあと思った。
ということで、まあ定番品ばかりで、それくらいあまりマニアックなガジェットは買ってないんですよね。最近。
2019年5大ニュース
的なものを書くべきかなと思って書いております。
1.突然のオフィス引越し
なんといっても一番のニュースは、オフィスの引越し。なんとなく「引っ越し時かな」と思ってそういう話をしている中で、ふと不動産サイトで見てたらよさげな物件が見つかる。下見に行ったら、なんというか反対しようのない感じで、即決してしまった。これが2019年8月7日。
渋谷ヒカリエの裏手、国連大学や旧こどもの城の手前あたりの、渋谷の中でも比較的閑静な場所。近くには幼児教室やっているところがあったり、道を渡れば青山学院大学があったりと、文教地区的な場所。
そんなオフィスに、4.5m四方の能舞台をしつらえたり、120インチのスクリーンを設置したり、楽器群を揃えてセッションできるようにしたり、年明けにはウェブ放送機器も完備する。これで会社としての役割、フェーズも次の段階に来たという感じ。2019年の夏には考えもつかなかった。
新オフィスの名前は「CONCEPT BASE Shibuya」。Shibuyaとつけたのは、今後各地に展開していくから。2022年には、複数拠点展開できたらというのが、ざっくりとしたイメージ。
2. 毎週のようにイベント実施
2019年10月にオープンしてから、毎週のようにイベントを実施。今は2月のイベントを仕込んでいる。
もともと計画していたわけではなく、その場所ができたことによって吸い寄せられるようにイベントが決まっていった。名古屋商科大学の学生にも登壇してもらい、卒業後の活躍の1つのステージとしても使えるようになった。2020年には、この場所での能のお稽古もスタートする。
僕は再びプレイヤーになった。アドバイザーとかコンサルタントじゃなくて。
3. 仕事を断り続けた
これは2019年というより2018年からの流れなんだけど、間に研修会社がはいる形式のお付き合いをなくしていった。2019年には、2012年から続いていた企業研修をお断りして、完了した。それが最後。
いっしょにプログラムを作り上げてきたということもあったので、ちょっと心残りだったけれど、僕は前に進まないといけないという直感に従うしかなかった。
4. ポートレート100人撮影を始めた
昨年9月からカメラマンになるぞ、と勉強し始めて、春からは100人撮影を目指してスタートしたこの企画。23人で中断してしまっている。ちょっと一段落するところまで来たので、ちょっと別のコンセプトを加えて続けていきたい。撮影はうまくなったと思う。しかし「うまく」は罠。よくなったわけではない。
5. ウェブマガジンを立ち上げた
ちょうど引っ越しタイミングの前後に、ウェブマガジンも立ち上げた。ビジネスモデルに関するまとまった記事も書いてみた。このブログも、もしかしたらそちらに統合する可能性もなくはない。CONCEPT BASE Shibuyaでのイベントも、ここでしっかり記事にしている。
この方向は、やっぱり心地がいい。なんかまっとうな感じがする。2020年にはもう一弾、アップデートしていきたいけれど、これは短期的なプロジェクトと言うよりは5年10年の取り組みになりそうだから、今の博士論文を仕上げたあとが本格稼働なのかなとも思っている。
ということで、ちょっとした転換があって、それが結構な期間での動きとなりそうで、個人的にはここ数年での一番のエポックだった年でした。
来年もどうぞ宜しくお願いいたします! イベント来てください。
想定外の台風にみるメディア構造の転換
後追いのマスメディア
今回の台風、自宅が武蔵小杉なので、必然的に多摩川の氾濫に強い関心があった。Twitterには早い段階で冠水のツイートがあったし、今にも氾濫しそうな映像も投稿されていたりした。テレビはそのツイートを後追いで放送している構図は、(デマツイートには気をつけなければならないものの)一次情報を取得するうえでのTwitterの優位性を改めて感じた。交通機関でも、川の氾濫でも、状況確認するのにTwitterを検索するのが一番早い。
多摩川のリアルな氾濫映像は、このツイートで初めてみた。NHKはその後、この映像をそのまま放映していた。
多摩川氾濫始まった。#台風19号 pic.twitter.com/xLUynmwt6U
— Yoneyonezoo (@Yoneyonezoo1) October 12, 2019
マスメディアのもうひとつの問題は、「繰り返し」である。今、テレビを付けたばかりの人も想定しないといけないので、10分前に流した情報をまた、繰り返さないといけなくなる。ずっと見ている人は、何度も同じ情報を見ることになる。
官公庁サイトのダウン
Facebookでも投稿したが、肝心の国土交通省の「川の防災情報」はサーバダウンしてしまい、ページに飛んでも水位もわからない。NHKやYahoo!のサイトに飛んで確認するしかなかった。相当なトラフィックがあったと思うが、防災時に役に立たない防災情報サイトは、ほんとに笑い話にもならない。結局、Twitter情報に頼ることになる。
マスメディアや官公庁という、これまで重要な情報を独占的に抱えていた組織が、今やそのヘゲモニーを一般ユーザーに譲り渡そうとしている。よしもとやジャニーズのゴタゴタも重なって見えてくる。「中央」的なものがサーバダウンしてしまい、肝心なときには個人で自助努力しなければならない時代なのだろう。
中間組織の不在
しかし問題は、政府と個人、マスメディアと個人のあいだにある中間組織的なものがまったくないという状況だ。マンションに住んでいると、町内会にも属しておらず、自分の身は自分で守るしかない状況に簡単に陥ってしまう。昔であれば声を掛け合って避難したはずが、避難の判断は、都市部においては完全に個人に委ねられている。
川崎市のマンションで一階部分に住む男性が亡くなっているが、浸水が起こる中でどうして助けを呼べなかったのか。浸水するという情報が届いていなかったのは間違いないだろう。NHKを見ていたって、多摩川近辺の冠水は他人事に思えたはずだ。Twitterを見れたかどうかが、生死を分ける時代なのだ。
武蔵小杉の住民の危機感の有無もまた、Twitterで情報をとっていたかどうかにかかっていた。市の出す「避難勧告」はまったく響いていなかった。NHKは「いのちを守る行動を」「最大級の警戒を」という奇妙な響きを持つ言葉遣いで緊急度を伝えようとしていたが、空振りしていた。それは、「マス」メディアの宿命とも思える。NHKが状況を伝えれば伝えるほど、報道がトラブルなく機能すればするほど、かえって悪い意味での「安心」を伝えてしまっていた。
その意味で、国土交通省のサイトのサーバダウンは、かえってよかったのかもしれない。「わからない」という不安が、自助努力を促していたのだから。
『表現の不自由展・その後』展示再開について
基本的に、『表現の不自由展・その後』について、原則として中止させるべきではないというのが、僕の考え。それは、『表現の不自由展・その後』に対して賛同するからではなく(むしろ批判的)、まっとうに批判する機会さえも奪うものだからだ。
再開されたということもあるので、このタイミングに批判や個人的な論点をメモ程度にまとめておきたい。
1)実行委員会が「表現の不自由」を先導していないか
『表現の不自由展・その後』に対する批判として、やはり『表現の不自由展・その後』の実行委員による「検閲」の問題を指摘したい。公的美術館での展示が中止された会田誠の作品が展示されなかったのは、実行員会による「検閲」が働いたからだ。実行委員会こそが不自由な表現を強いており、そのねじれが大きな問題だった。
●津田氏は僕(というか会田家)の「檄」を「不自由展」に加えたいと提案したが、委員会の岡本有佳氏が反対したため実現しなかった。岡本氏は僕の森美術館個展の性的表現に抗議した側だったそう。
— 会田誠 (@makotoaida) August 14, 2019
自分の意見に合う人の表現は守るが、反する者の表現の自由を否定するというダブルスタンダードは、看過できない。
2)「平和の少女像」の多義的な意味を読み取り、転倒させるべき
平和の少女像は、韓国人によって「慰安婦像」とさせられてしまったし、日本人もそう信じているが、実はそうではない。普遍的な平和の像として捉え直し、韓国のベトナム戦争でのライダイハン含む性犯罪を象徴する像として再定義すべきだ。(それなら右寄りの人も納得しないだろうか?)
アートの文脈でいえば、岡崎乾二郎が指摘するように、その豊かで多義的な表現を改めて読み取るべきだろう。
ただ、少女像を「慰安婦像」として政治的文脈のなかで位置づける実行員会であったなら、こうした意味の転倒は望むべくもない。
3)天皇の肖像とChim↑Pom作品への誤解を解くのはたいへんだ
天皇の肖像を焼いたことへの批判をしている作家の意図が、まったく理解されていない。作品を撤去し図版を焼いた行為への批判なのだから、あれは天皇の肖像を焼いた行為への批判として読み取るほうが自然だろう。しかしその表現の一部を取り出して批判するのは、誤読としかいいようがない。しかし、この誤読を解くのは容易ではない。
再開にあたっては、Chim↑Pom「気合100連発」も炎上している。
これもまた、被災地の若者が「被爆最高!」と叫ぶことへ、軽々しい批判が可能なのか、疑問だ。むしろ痛切な感情が伝わってくるものであり、表層的な「被災地をバカにしている」という短絡的な批判のほうが、(たとえば映像に登場している被災地の若者含め)バカにしているようにも見える。しかし、この誤解を解くのは容易ではない。
実行委員会の政治的な偏向によって、こうした誤解が加速されている側面も大いにあり、それは批判すべきポイントではあるものの、しかし政治的に中立な実行委員会が行っていたとしても、こうした批判は避けられないだろう。これは実行委員の問題というよりも、見たくない人の目に触れないようなゾーニングの問題であり、SNSを含め美術館環境が容易に外部にさらされている状況において、それが困難になっているということを示しているように思う。
iPhone11 Pro Maxを買ってよかった2つのこと
購入をちょっとためらったものの、信者としての納税義務と考えて購入したiPhone11 Pro Maxだったが、結果として購入は大正解だった。いくつか理由を上げてみたい。
1)バッテリーの持ちがよくなり、一日大丈夫になった。
iPhone Xs Maxは、バッテリーがぎりぎり一日持つかんじだった。一日の終りに10%前後だと、心もとない。そのため、純正のバッテリー付きケースをつけて運用していた。ところがiPhone 11 Pro Maxは、一日の終りでも2-30%残っている。
結果、バッテリー付きのケースという野暮ったいものをつけなくてもよくなり、取り回しがしやすくなった。
アメリカの批評誌も、バッテリーを高く評価している。
2)超広角はやっぱり面白い
13mmという超広角レンズは、なかなか迫力ある写真が撮れる。かなり歪むんじゃないかと心配したものの、そこはやはりApple、ソフトウェアできっちり補正してくれる。人間の顔があると歪みが気になってしまうが、モノであればまったく許容範囲だ。
以下は超広角で撮ったものをLightroom現像したもの。パースがつくので迫力がでるし、パーティなどであれば、まわりの雰囲気も取り込んで、その日の様子がよく分かる。
品質も十分なので、カジュアルなイベント撮影の場合、50mmの標準レンズを付けたデジカメとiPhone11のふたつで対処できる。
ということで、買う理由がふたつもある、なのか、ふたつしかない、なのか、どちらなのかわからないが、後悔はしていない。
macOS CatalinaはSidecarが圧倒的にすごい
今日、macOSがアップデートされ、さっそくインストールした。見た目にはほとんど違いを感じないのは、OSのユーザー体験の継続性を重視するAppleの戦略からだろう。「それほどアップデートがないのではないか」と考えないのが、Apple信者だという批判もあるかもしれないが、今回について言えば、有力な反論ができる。Sidecarだ。
ディスプレイの出力先のアイコンをクリックすると、iPadをサブディスプレイにできる。これまでもサードパーティのアプリで実現していた機能だったが、この接続の品質がすごい。ほとんど遅延なくさくさく動くカーソルは、どうやって実現しているのか、本当に不思議な感じがする。有線でも無線でも、ほとんど差を感じない。
これで、コミュニケーションツール(Slackなど)やウェブブラウザをサブディスプレイに置きながら、実作業をメインのパソコンで行うなどの分業が可能になる。旅行先でもマルチディスプレイ環境を用意できるのはありがたい。
大学教授をキャンパスで撮影
大学教授を大学のキャンパスで撮影。本人はビジネス領域を教えているのだけど、あえて「数学者」という設定で撮影。このブログではその設定を、忘れないように書き留めておこうと思う。
さて、いざ撮影。数学者は歩きながらでも研究のことを考え続ける。
思いついたアイデアを書き留める。
大きな木のしたで、同じような研究課題に取り組む世界各国の研究者たちに、思いを馳せる。
数学的な抽象的な世界。世界のディティールがにわかに失われて、構造だけが浮かび上がって見えてくる。
いよいよ研究が認められて、大学広報から「先生のプロフィール写真を」と言われて撮った(という設定)。
こうした設定は、本人が自然に表情を作るために、とても重要になってくる。「笑って」「真面目な顔して」という指示は、その背景がよくわからないので、被写体を困惑させる。そうならないように、かなりガッチリと設定を決めて撮る。
そのうち、この設定が高度になっていけば、自然とショートムービー的なものにも展開していくかもしれない。ポートレート100人のあとは、ショートムービー100本かも。